あらゆる業界で進むコモディティ化と価格競争。
砂漠に水を撒くような広告投下から抜け出し
勝てるポジションを見出すには?
《加速する多産多死の商品開発 わずかな違いを大声で叫ぶ不毛な広告戦略》
技術発展のスピードが限界を迎え、技術や機能で圧倒的な差をつけるということが物理的に難しくなった今、あらゆる市場でコモディティ化―どの商品・サービスもおおよその要素に大差がなく消費者にとってどれもほぼ同じ状態になってしまう、ということが進んでいます。さらにリサーチ手法も高度化し、消費者が思いつくような商品・サービスは既に実現し、ありとあらゆる商品で埋め尽くされています。そうした環境では、もはやポジショニング戦略によって「空きスペース」を見つけることは難しく、また仮に差別化できた商品を生み出せたとしても、抜け出せるのは一瞬だけですぐに競合が追随し、あっという間に消えていくという商品の多産多死が起きています。また、差別化が非常に難しいからこそ、わずかに生まれた競合との差が消費者にとっては選ぶ理 由にならないわずかな違いであったとしても、そこしか訴求点がないがゆえに訴求するしかないという、不毛な広告戦略を行なわざるを得なくなっています。
《自社が勝てる「意味のある差別化」から差で選ばないロイヤルファン化まで》
コモディティ化は市場全体の動きであり、社会の変化である以上、これをすれば解決するという「特効薬」はありません。しかし、一方でこうした環境下で明らかに成功し、売れている商品・サービスがあることも事実です。そうした成功例に共通しているのは、これまでの「生活者はこの商品を求めていて、より優れたものを買う」という発想から脱し、根本的な「買う理由」「選ばれる理由」が強力に設計されているということです。さらにいえば、それが単なる差別化ではなく、自社だからできる、もしくはそのポジションを確立し競合の追随を許さない戦略と対になっています。だからこそ、自社が選ばれる理由を見つけ、さらにそのポジションを確立するための再現性を持ったノウハウが今重要になっています。そこで、選ばれるストーリー設計、ブランディングのフレームワークを学び、さらに顧客を定着・育成していくまでの具体的なアプローチ法を学 ぶ「脱・コモディティマーケティング実践講座」を開催します。
事業会社のマーケティング部・宣伝・販促・商品開発部門などの方。
ブランディング・広告戦略などを提案される広告会社・制作会社・デジタルエージェンシーなどの方。
もっと詳しく »
時間 | 講義内容 |
10:00~12:00 |
4つのインサイトに基づくマーケティング・ストーリー設計
・自社のみが選ばれるマーケティング・ストーリーを構築する ・生活欲求と購買欲求の両者を捉える ・オーナブルな商品特徴からの逆算 ・買いに繋がる欲求の見極め ・企業・商品の優位性を社会の問題・課題に結びつける ・「生活欲求のタイプ」を見極める ・消費者の欲求やニーズが生じる瞬間を捉える ・4つのインサイトからコアコンテクストを設計する |
13:00~15:00 |
デジタル時代のブランド戦略
・選ばれるためのブランディング ・デジタル化時代のブランドのつくり方 ・ブランド資産の拡張(接点、コンテンツ、体験の拡張) ・ブランドのファンを起点にデータ、テクノロジー、システムでつながる ・ブランドをグロースする |
15:20~17:20 |
持続的な競争優位性をつくる顧客の熱狂化アプローチ
・消費者は4度評価する ・最高か最安か最愛か ・最愛ポジションのメリット ・顧客満足から顧客の熱狂へ ・顧客のブランドへの感情スコア・構造の把握 ・対前年、対競合のファネル形状 ・顧客の熱狂度・推奨意向に影響を与えている変数 ・熱狂顧客の育成法と商品カテゴリー別の展開策 ・関与×情緒or理性で考える |
藤田 康人氏
株式会社インテグレート 代表取締役CEO
慶應義塾大学を卒業後、味の素株式会社に入社。1992年、ザイロフィンファーイースト社(現ダニスコジャパン)を、フィンランド人の社長と2人で設立。97年にキシリトールを日本に初めて導入し、素材メーカーの立場からキシリトール・ブームを仕掛けた。この結果、ガムを中心とするキシリトール製品市場はゼロから2000億円規模へと成長。2007年5月、IMC(Integrated Marketing Communication:統合型マーケティング)プランニングを実践する日本初のプランニングブティックとしてマーケティングエージェンシー 株式会社インテグレートを設立、代表取締役CEOに就任。著書に『カスタマーセントリック思考』(宣伝会議)、『The Real Marketing』(宣伝会議)、『99.9%成功するしかけ』(かんき出版)などがある。
谷澤 正文氏
株式会社電通デジタル 統合プランニング事業部 部長
未来ラボ Innovation Director
2002年電通入社、以来、様々な企業様の事業戦略、ブランディング、マーケティング活動に参画し、戦略と実施を支援するイノベーションディレクター/グロースハッカー。デジタル時代のブランド育成に注力し「データ、アイデア、テクノロジー、ストーリー」を武器に、ブランド/事業/顧客を成長させていく「ブランドグロースハック」を提唱。具体的には「PR~マス/デジタル広告~プロモーション~店舗~CRM」の統合型マーケティングを企画し、PDCAを回しながら、KPIにコミットする「ブランド&パフォーマンス」サービスを提供している。2016年7月から電通デジタルに参画。
池田 紀行氏
株式会社トライバルメディアハウス 代表取締役社長
1973年横浜生まれ。ビジネスコンサルティングファーム、マーケティングコンサルタント、ネットマーケティング会社クチコミマーケティング研究所所長、バイラルマーケティング専業会社代表を経て現職。キリン、P&G、トヨタ自動車などのソーシャルメディアマーケティングを支援する。『次世代共創マーケティング 』(SBクリエイティブ)『ソーシャルメディアマーケター美咲』『Facebookマーケティング戦略』(ともに翔泳社)、『ソーシャルインフルエンス』『キズナのマーケティング』(ともにアスキー新書)など著書多数。