商品やサービスの名前は、長くても20文字ほど、短ければ5文字以下です。そのため、「奇跡のように上手いネーミング」というものはなかなかありませんが、「明らかにこれはダメだと分かるもの」もそう滅多にはありません。だからこそ、数は出すものの投票でしか決められなかったり、仮で使っていた名前が社内で定着してしまってそのまま決定したり、誰も判断できないがために上長や社長の感覚で決まってしまっ
たりということがまま起きています。
しかし、「名前」というのは、生活者ともっとも触れる機会の多い「メディア」でもあります。イマイチなネーミングというのは、あらゆる接点でその商品・サービスのブランド体験を落とす、穴の開いた器のようなものです。必要なのは、ロジカルにネーミングを導き出す力です。そこで、プロでなくとも根拠を持って商品・サービス名の良し悪しを判断し、ネーミングを戦略的に考えられるようにするための「ネーミング実践講座」を開講いたします。
商品開発、ブランドマネージャー、プロダクトマネージャーなどネーミングに関わる方。
また、提案するコピーライターの方。
時間 | 講義内容 |
10:00〜12:00 |
ネーミング開発フレームワークと商標・ブランド戦略
・ネーミングをとりまく環境変化 ・ネーミング成功の7つの秘訣 ・ネーミング開発の基本フレームワーク ・「課題」「発想」「評価」「登録」の4ステップ ・商品名とサービス名の違い ・ネーミングと商標 ・商標登録プロセス ・ネーミングのブランド化 ・企業名ブランドと商品/サービス名ブランド |
13:30~14:30 |
ネーミングの発想法・評価法と開発ワークショップ
・ネーミング7技法の使い分け ・算術造語法 ・アナグラム造語法 ・辞典活用法 ・ネーミング4マトリックス ・異質な集団とコーディネーター ・AIDMAを評価に活用する ・6つの「やすさ」で評価する ・発想ワークショップ |
14:50~16:50 |
ネーミングの語感・印象をコントロールする
・「語感」とは何か? ・音感が与える影響 ・年齢/性別による「気持ちいい語感」 ・時代の感性と語感の関係 ・そのネーミングがどんなイメージをどれだけ伝えるか ・ワークショップ |
髙橋 誠氏
株式会社創造開発研究所代表 博士(教育学)
ネーミング開発の草分け会社・(株)創造開発研究所代表、日本教育大学院大学特任教授、日本創造学会理事。静岡市(旧清水市)生まれ。東京教育大(心理)卒、筑波大修士・東洋大博士修了。創造性研究の日本の第一人者で、日本創造学会の理事長・会長を歴任。電通、日テレで教育を開始以来、企業戦略、商品・ネーミング開発、人事・採用・教育等のコンサル・研修等を実践。主著に「問題解決手法の知識」「会議の進め方」「ひらめきの法則」(以上、日経)、「最新のネーミング強化書」(PHP)「ベストセラーネーミングの技術」(中経)。編著に「新編・創造力事典」(日科技連)。他に「団塊家族」「共立夫婦」等、計77冊。
手塚 祐基氏
株式会社感性リサーチ 客員研究員
感性アナリスト、プロダクトデザイナー。1985年、東京芸術大学卒業後、時計製造会社にて、国内外、約2千種の腕時計デザイン開発に携わる。2006年「怪獣の名前はなぜガギグゲゴなのか」で知られる感性研究の第一人者、黒川伊保子氏の感性理論に出会い、師事する。現在は、消費行動の嗜好性の違い、脳の感性が生む流行法則などの研究を生かし、製品開発コンサルティング及び、専門学校講師、セミナー講師などを行っている。長野工業技術総合センター総会、諏訪中央病院看護部研修会などでの講演も行う。大前研一のアタッカーズ・ビジネススクール補助講師、倉敷芸術科学大学非常勤講師。