本書に書かれた「編集技術」とは、決してハウツーではない。「もの書きと編集者との関係」から始まり、フリーマガジン編集との違い、ネットと雑誌の位置など記し、その舞台を「事件現場」として集約される「法廷」へと移す。現在規制されている「法廷写真撮影」秘話などを著し、若者が実際に傍聴し書いた「裁判傍聴記」を添削する。「成否を握るタイトルセンス」「プロ編集者が遭遇するトラブルへの対処」、そして最後に「週刊朝日」編集長との対談を掲載。編集という仕事の厳しさと面白さを堪能させてくれる一冊だ。
(本書は、「編集会議」で連載された「職業編集者になるための練習問題」に加筆修正し、書き下ろしを加え一冊にまとめたもの)
1955年大阪生まれ。80年東京大学文学部卒業。同年4月講談社入社。7月、同年5月に創刊した新雑誌『ミス・ヒーロー』編集部に配属。86年『週刊現代』編集部に異動。90年同誌副編集長、94年編集次長。『週刊現代』編集部在籍12年間では、カラーグラビア班から社会・経済事件の特集記事班まで幅広い分野を経験。また、連載コラムなどでは、渡辺淳一氏の長期連載エッセイ「風のように」、林真理子氏の短篇連作、評論家・立花隆氏の時事コラム、ルポライター・溝口敦氏の社会派ルポルタージュの担当編集者に。98年2月『フライデー』編集長就任。2001年6月から第八編集局オブラ編集部編集長。03年6月から学芸図書出版部担当部長。06年2月から『週刊現代』編集長。総合編纂局局次長を経て、08年12月から学芸局局次長。
仕事は盗むもの」というのがこの業界の常識ですが、一線バリバリの編集長が惜しげもなくノウハウを公開してくれました。初心者からベテランまで、必読の一冊です。」
『週刊朝日』山口一臣編集長
第1章 職業編集者になる!
第2章 編集者を取り巻く環境は変化したか
第3章 裁判を傍聴する
第4章 「現場」を経験する
第5章 800字の裁判傍聴記を添削する
第6章 ピンチ、トラブル、アクシデント―― プロ編集者はそのとき、どうする!?
第7章 編集長クラスはそのとき、どう対処する!?
第8章 週刊誌はどのように毎週作られているか
: | 304頁 |
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出版社: | |
ISBN/JANコード: | 978-4-88335-175-6 |
商品の寸法: | 四六判 |