Web上での顧客体験を向上させるためには、分析の目的を「企業成果を確かめる」といった観点から「顧客を理解する」といった観点で捉えなおすことが重要です。ただ単に数値やグラフを眺めるだけでは、改善点が見えないばかりか、闇雲にサイトの改修を行うなど、手間をかけた割には効果を実感できなかったり、社内に成果を示せずに予算やリソースを減らされてしまうということにもなりかねません。講座では、従来行っていたPVやUU、直帰率、滞在時間といった指標の確認ではなく、操作性において迷いはないか、満足いただきLTVを高められているかなどといった、顧客の行動や態度の変化を読み解くためのノウハウを学びます。
スマホやSNSの普及といったデジタル化が急速に進み、消費者の生活や購買行動は大きく変化しました。比較サイトやソーシャルメディアで口コミを集めるなど、能動的に情報を取得し、さらには自らも発信者になるというダイナミックな構造の変化が生まれています。企業のコミュニケーションは、企業都合を押し付ける一方的なマスマーケティングから脱却し、生活者との双方向でリアルタイムな関係を構築することが求められています。そのような中で、デジタル上での顧客の動きを理解するためのデータ分析は、ますます欠かせないものとなっています。しかし、今までのマスマーケティングの発想で「リーチ」や「コンバージョン」といったデータだけを見ていては、顧客一人ひとりに対応することはできません。あらゆる情報があふれる中で、顧客に選ばれる企業であるためには、何より顧客の心理を理解し、顧客が求めている情報を、適切なタイミングで過不足なく提供できる顧客体験の醸成が重要になっています。
Webサイトを管理するWeb・広報担当の方、デジタルメディアに出稿する宣伝・マーケティング担当の方。
Webを発注する制作会社との窓口担当の方など。
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回数 | テーマ | 内容 |
第1回 | 顧客視点に基づくデータ取得 データ設計/実装および設定 | ・取得できるデータを理解する
・取得方法を理解する ・Google Tag Managerの活用 ・設計シートの作成 ・実装と設定の注意点 |
第2回 | 運用レポートの作成方法と演習 | ・運用レポートの役割と作成プロセス
・日/週/月単位の運用レポート作成方法 ・データ取得の自動化方法 ・自社の運用レポートを考えてみよう |
第3回 | ウェブサイト分析の考え方と演習 | ・分析するための具体的なプロセスを知る
・仮説検証型の分析アプローチ ・必ず見るべき数値 ・自社のウェブサイト分析項目を洗い出す |
第4回 | 自社サイトでデータを活かす |
・DMAICとPDCAの紹介
・第6回、第7回の演習もあわせて自社の今後の方針を決める |
第5回 | カスタマー時代のマーケティングとアナリティクス |
・PDCAでは足りない
・良い顧客体験の実現と顧客維持が重要 ・分析で顧客を理解し発見する ・カスタマーアナリティクスとは |
第6回 | 顧客データを活用するカスタマーアナリティクス | ・Build-Measure-Learnサイクル
・具体的な進め方 ・データ統合の例 ・ツール活用と自動化がカギ ・顧客視点に切り替える演習【グループワーク】 |
第7回 | 顧客体験のモデリングにより戦略を施策とデータ設計に落とし込む |
・カスタマージャーニーマップとコンセプトダイアグラムの違い
・データ活用事例 ・データ定義演習【グループワーク】 |
第8回 |
小川 卓氏
株式会社HAPPY ANALYTICS代表取締役
清水 誠氏
電通アイソバー株式会社 CAO