民間企業のビジネスと異なり、自治体ビジネスでは聞きなれない用語や、独特の決裁フローが存在します。ここに壁を感じ、参入できていない企業も多いのではないでしょうか。もしくは、そもそもどこに違いがあるのかを知らずに、公募案件への挑戦を続け、連戦連敗している可能性もあります。 自治体案件は、事業によっては地元企業の参加のみが認められるケースもあり、必ず経験豊富な超大手企業ばかりが有利になるとは限りません。中小・地域企業であっても、適切に情報を入手し、準備をすれば受注確度を高めることが可能です。そこで本講座では、対自治体ビジネス理解の第一歩として、入札・プロポーザル・随意契約の違いから、決裁の流れ、自治体担当者との最初のコンタクトの取り方など、基礎知識をお伝えします。 (本講座は全国で公民連携事業を実践する公務員等が設立したNPO法人自治経営の協力で開講します)
講師は現職の自治体職員
近年では、自治体職員にも様々なキャリアの方がいます。民間企業での勤務を経て、自治体組織に飛び込む方も増えており、官民両面の事情を理解して、事業を推進しています。本講座の講師も、そのような経歴の方々です。講座では、何とか自治体への提案を行いたい民間企業の思いを理解した上で、民間事業者からのアイデアを求めている行政側のロジックを現職職員からお伝えします。民間・行政の両面を知っているからこそ、双方が知りたい情報を講座で的確にお伝えいたします。
最初のきっかけの作り方が分かる
十分な営業部員を擁している組織だと「役所に営業を張り付かせる」ような日参スタイルで、担当者との関係を築くパターンがあります。行政を専門的に狙う部署がある場合は、効果的ですが、多くの企業では「安定して受注が出来るか分からないので、出来る限り工数少なく効率的に動きたい」というのが本音です。そこで本講座では、「少しでも情報を得たい」営業の心理と、「企業のコストを減らしたい」組織の論理を両立するために、関係性構築のヒントをお伝えします。
守るべき一線が分かる
「仕事で親しくなった公務員と、自腹なら飲みに出かけても良いのか」「お世話になっている部署へノベルティなどの贈り物は大丈夫なのか」など、自治体職員との付き合い方は分かっているようで自信の持てないラインがあるかと思います。人口のそれ程多くない自治体だと、役所の外で会っていると、尾ひれの付いた噂が広まることも、あるかもしれません。今だからこそ押さえておきたい、行政側に迷惑のかからない、でも記憶には残っていたい付き合い方を考えます。
開催日 | 講義内容 |
約120分 |
①自治体が民間事業者に求めているもの ②契約までのプロセス(入札、プロポーザル、随意契約)と一般的な審査の進め方 ③補助金、助成金と委託の違い ④自治体の年間スケジュールと予算編成の流れ ⑤自治体職員との関係性の作り方 ⑥民間事業者がぶつかる4つの疑問解決 (1)官庁・自治体の組織の力学が分からない (2)アポイントの取り方が分からない (3)会えたけど案件化につながらない (4)関係はできたが、法に抵触しない距離感が分からない |
髙橋 浩志郎氏
埼玉県草加市 総合政策部 副部長 兼 総合政策課 課長
NPO法人自治経営人材育成アライアンス シニアアドバイザー
河尻 和佳子氏
千葉県流山市 総合政策部マーケティング課 課長
鈴木 真氏
神奈川県川崎市 経済労働局経営支援課国際経済担当
NPO法人自治経営人材育成アライアンス コーチングディレクター