宣伝会議の教育講座には、受講形式が複数あります。ご都合に合わせてお選びください。
※それぞれカリキュラム、講師情報などが異なる場合がございます。あらかじめご了承ください。
オンデマンド配信
ライブ配信
会場移動なく、オフィスや在宅で、チャットを活用しながら双方向でのオンライン受講が可能です。
教室開催
万全の感染対策の整った会場において、対面で、講師による直接指導を受けることが可能です。
大手企業と中堅企業、トップブランドと新興ブランド、中長期キャンペーンと短期販促寄りのプロモーションでは当然有効なメディアや、目的を達成するための重要な指標(KPI)も違ってきます。
予算規模や現在のブランドの立ち位置に合わせた適切な選択、できていますか?
リーマンショック以降、各企業のコスト削減・効率化の意識は劇的に高まりました。広告・宣伝費も例外ではなく、費用対効果や、予算配分の根拠を厳しく求められるようになっています。一方で、生活者を取り巻く環境も大きく動いています。ついに1日のメディア接触時間はインターネットがテレビを抜き、スマートフォンやソーシャルメディアの急激な浸透も伴い、メディア環境は劇的に変化しています。
今までの広告・宣伝は、情報を生活者に届けさえすれば売れるという前提で、いかに生活者にリーチするかということが重要でした。だからこそ、リーチの大きいマスメディアから一方向的なメディアプランを考えることがほとんどでした。しかし、インターネットを中心とした環境の変化により、購買に至るまでのプロセスは複雑化・多様化しました。あらゆる時間・場所に情報との接触点が存在し、購買までの立体的な接触シナリオをプランニングする必要性が生まれています。また、各メディアと購買地点との間をデジタルが接続することで、膨大な生活者のデータが得られるようになりました。
より一人ひとりに適した「関わりの深い」コミュニケーションが可能になった一方で、趣味嗜好を外したコミュニケーションへは見向きもされなくなっています。ところが、マーケティング上のデータやノウハウは広告主の企業の中に蓄積されていく一方で、そこから導き出される戦略を実現するメディア選択や適切なKPI設定、予算配分についてはノウハウが蓄積されていません。コミュニケーション戦略が複雑化すればするほど、メディア戦略はさらに複雑化し、結局のところその施策が効果があったのか、適切な予算配分だったのかということが見えなくなっているという、歪な状況が今のメディアプランニングには横たわっています。
そこで宣伝会議では、変化した環境に対応した生活者を購買させるプランニングメソッドと、変化や目的に合わせ、それを最適化するKPI設定のノウハウをお伝えします。
メディア環境は激変、企業規模や売上規模も刻々と変化するなかで、結果にもっとも結びつく指標を見極める
インターネット環境の進化とスマートフォンの普及により、メディア環境も、生活者の購買プロセスも、劇的に変化しました。今生活者は、あらゆるところ、あらゆるタイミングで情報・メディアに接しており、いつでもどこからでも「買い物」ができる「購買者」でもあります。また企業規模や売上規模、ブランドや商品の立ち位置は常に変化します。シェアの急拡大を狙うのか、長期的な成長を狙うのか、トップブランドが位置をキープするのか、新商品を発売するのか、その目的によってメディアプランも、達成までに見るべきKPIも当然変わってきます。変化が加速する環境の中では、広告の無駄打ちのリスクは高くなっています。そのため、適切なプランを実施できているかを素早く把握する、適切なKPI設定の重要性が高まっています。
しかし多くの企業では、「これまで通り」のKPI設定が慣習的に行われており、結果からのフィードバックも効果的に行われているとは言い難い状況です。現場ではズレを体感していても、その設定の切り口や、フィードバックのノウハウがないため、踏み出せずにいるという課題を抱えています。そこで講義では、環境や目的の変化に合わせた、効果的・効率的な広告戦略を実現するためのKPI設定のノウハウを学びます。
「リーチ数」からリーチする「層」へ。目的に合わせたメディアプランを学ぶ
これまでのメディアプランニングでは、マスコミュニケーションを中心として「誰にどれだけリーチするか」ということが最重要視されてきました。そのため、ターゲットも「20~30代、女性 趣味は...」という設定であり、そのターゲットに対して一様に認知を取りにいく、それがプロモーションの役割でした。
しかし、生活者のニーズは細分化し、もはやF1,F2といった区分では括り切れないうえ、リーチさえすれば売れるという前提は崩れています。今や情報もモノも溢れており、今の自分に本当に合った情報・モノでなければ、たとえそれが質の良いものであったとしても見向きもしません。そうした状況では、単に性別や年齢だけでなく「自社との関係性」を考えなくては、せっかくの広告も無駄打ちに終わっていきます。既存顧客に対してのロイヤリティ上昇なのか、潜在顧客に対してのブランドスイッチを促すのか、それともニーズの喚起が必要な層への認知なのか。その関係性を含めた目的設定がなければ、どんなメディアプランもザルで水を汲むようなものになってしまいます。
そこで本講座では、今の生活者に響く戦略設計を押さえつつ、ターゲットに合わせた目的設定とそれを実現する最適なメディアプランニングを学びます。
今「何を」プランニングすることが求められているのか?
生活者の変遷とプランニングの戦略設計を学ぶ
これまでのメディアプランニングでは、ターゲットに対して直接リーチすることが目的でしたが、情報の洪水の中に生きる今ではただリーチするだけでは生活者は動かなくなっています。同じ情報でも、企業から直接受け取るのではなく、生活者からの発信をより重視する傾向があります。
そのため、全員に一様に到達する想定ではなく、受け取った生活者がさらに発信をして、拡散・浸透していくような「つながり」をプランニングしていく必要があります。(※図は沼田氏講義資料より抜粋)
実務に活きるメディア設計のノウハウを学ぶ!
変化や目的に合わせた媒体選択とKPI設定のコツ
接するメディアが増加、さらに一方向的ではなく複合的になるにつれ、コミュニケーション戦略とそれを実現するメディア戦略は複雑化しています。
マーケティング戦略から生活者へのアプローチを社内で考えていく企業が増えている一方で、むしろメディアプランは広告会社に丸投げする傾向が強まっています。媒体のことは分からない、広告会社のほうが媒体の扱いは詳しい、という理由で広告会社に丸投げしていては、いつまでたっても知見は溜まらず、また広告会社の能力やノウハウをフルに活かすことはできません。
そこで本講座では、メディアプランというなおざりにされがちな部分を基礎からおさえ、効果を明確にする媒体戦略を学びます。(※図は沼田氏講義資料より抜粋)
年齢、性別で区切るプランニングはもう古い!
自社ブランドを壊さずに、消費意欲を湧かせる手法とは!?
自社ブランドの購買者に「届けるべきクリエイティブ」を開発するためには、自社ブランドを体現できるメディアの選択や開発がとても重要です。
また、性別や年齢で区切る、いわゆるデモグラフィック型の発想では多様化する生活者を捉えきれなくなっています。「美魔女」や「草食系男子」という言葉が流行したように、現在の生活者の消費行動は、年齢・性別に関係なく「自分に合ったもの」を欲しがるからです。
デジタルデバイスの環境が整う中で、メディアの向こう側にいる生活者の価値観や趣向を分析することが重要です。(※図は沼田氏講義資料より抜粋)
結局何にいくらかければよいのか?
最適な投資配分を実現する構造モデルを構築する
プレゼンを聞き、この施策が生活者を動かすということには納得してキャンペーンを行っても、その後「実際にどうだったのか」を追えている企業は多くありません。
また、結果からどこがボトルネックで、どのメディアの反応がよかったのかなども把握できていないことも多々あります。プランニングはそのキャンペーンごとの単発になり、担当者は戦略も予算も「これでよかったのか」という思いを常に抱えています。そこで本講座では、結果の読み解き方からそれを踏まえて最適な戦略・予算を導き出すメソッドを学びます。(※図は本間氏講義資料より抜粋)
時間 | 講義内容 |
10:00-12:00 |
スマホ時代のメディア環境とメディアプランニング7つのポイント ・広告市場の動向 ・メディア環境の変化 ・生活者のメディア接触概況 ・媒体別広告費 ・スマホスイッチ現象 ・各メディアの媒体特性 ・視聴率のこれから ・従来のメディアプランニングと今求められる役割 ・メディアプランニング7つのポイント ・SMARTの法則 ・SOMとSOV ・BDIとCDI ・メディアプラン作成のプロセス |
13:00-15:00 |
コミュニケーションプランニングから設計する"届く"メディアプランニング ・メディアごとの性格とルールを知る ・コミュニケーションの目的から考えるメディア選び ・"届く"メディアプランニングのためのストーリーづくり ・どこで届けるか?のために、なにを届けるか?を考える |
15:20-17:20 |
自社に合ったKPI・媒体を選択する 〜デジタルとの組み合わせでのメディアプランニング〜 ・広告コミュニケーションとKPI ・メディアプランニングとKPI ・デジタルとの組み合わせでのメディアプランニング ・デジタルとの組み合わせでのメディアプランニングでのKPI |
沼田 洋一氏
ADKマーケティング・ソリューションズ
業務役員 データインサイトセンター長
兼 Data Chemistry 代表取締役社長
1988年、旭通信社入社。メディアプランニング室、研究開発部門などを立ち上げ、メディアプランニングサポートシステムの開発と独自の生活者調査の設計を担当。2011年より大手消費財メーカーのプランニング責任者を担当する。14年5月よりこれまでの経験と独自のデータベースを用いて、広告主企業のコミュニケーション効率の改善をお手伝いする株式会社アクシバル(19年に株式会社Data Chemistryに社名変更)を設立。デジタル・データサイエンス分野を中心に新事業開発を担当。編著書に『Media Planning Navigation』(宣伝会議)
畑中 翔太氏
博報堂ケトル
クリエイティブディレクター/プロデューサー
2008年博報堂入社。プロモーション局に配属後、2012年より博報堂ケトルに参加。アクティベーション領域を軸に手段とアプローチを選ばないプランニングで、「人を動かす」統合キャンペーンを数多く手掛ける。これまでに7つのグランプリを含む、国内外150以上のアワードを受賞。Cannes Lions 2018 審査員、ACC TOKYO CREATIVITY AWARDS 2020 審査員、2018 クリエーター・オブ・ザ・イヤー メダリスト。主な仕事に、地方創生プロジェクト「絶メシ」、Y!mobile「恋のはじまりは放課後のチャイムから」、AEON「BLACK FRIDAY」、POLA「Call Her Name」、筑波大学附属高校「Eye Play the Piano」など。
本間 充氏
アウトブレイン 顧問/アビームコンサルティング 顧問
事業構想大学院大学 客員教授
1992年、花王に研究員として入社。96年に社外向けWebサーバーを自ら立ち上げ、99年にWeb専業の部署を設立し、DigitalMarketingをグローバルに取り組む。2015年10月に、アビームコンサルティング株式会社に入社。ディレクターとして、多くの事業会社のマーケティングの支援を行う。その他、ビジネスブレークスルー大学講師や、東京大学大学院数理科学研究科 客員教授(数学)、内閣府政府広報アドバイザー、文部科学省数学イノベーション委員などを務めている。