激動のMRに今必要なのは大上段な施策ではなく、医師との関係を築ける力
2013年以降、MRを巡る環境の変化は突出しており、大きな岐路に立たされています。
近年では構造的な要因が影響し、訪問規制、情報提供ガイドラインの施行、そしてコロナ禍という要素が加わり、従来、MRが最も得意としていた「直接訪問・直接説明」が、大きく制約を受けることとなりました。さらに営業組織自体を刷新する製薬メーカーも多く、MRは業務単体のみならず、組織的な活動としても岐路に立たされています。
このような状況の中、MRの結果に差が出るようになりました。具体的には医師との直接面談ができるMRとできないMRの差です。また直接面談ができたとしても、医師からの指摘に対して有効な反応や情報提供ができなければ、以前とは異なり呼ばれることは無く、挽回が困難な状況となりました。
一方、製薬メーカー各社はデジタル化を進めていますが、システムが浸透し、期待した効果が出るまでには、まだ数年の時間を要します。また現場のMRとしてはデジタル化の恩恵があったとしても、現在の問題の全てが解決できることはなく、結局はMR個人で新たな医師とのルート開拓が必要となってきます。
そこで宣伝会議ではMRの活動をより円滑に、かつ効果的に行うための情報提供領域の講座を開講。テーマは「医師に読まれるためのメール・ライティング講座」。従来の関係値のある医師にあたりつづけるのではなく、今後のルート開拓を視野に、どのようなコミュニケーションと距離の詰め方を行っていくべきかを、様々な視点で解説をしていきます。
元MRで現役の医師によるMRからの情報提供の在り方を解説!
医者は成分を、MRは自社の製薬を、両者の重要視するポイントは立場によって異なります。そこで必要となるのは、医者側に自社製品の有効性をいかにガイドラインを守りながら知ってもらうかです。その際に必要な視点は、MR側からの意見ではなく、また医師からの要望でもなく、両方に精通した立場からの指針です。そこでMRの立場も理解し、そして現在医師としても診療を行っている医師だからこそ語れるMRのあるべき情報発信の在り方について解説を行います。
薬剤のタイプ別の違いが解かれば、突破口が見えてくる
コロナ禍や訪問規制による変化は、医師側の薬剤選択に影響を与えています。しかしその影響を勘やイメージで捉えると実態と乖離します。さらにリモートが続く現在では、イメージや印象のズレを修正する機会もありません。そこで、医師のMRからの情報提供の実態をデータに基づき可視化します。また同じ医師と言えども、薬剤のタイプ(プライマリ/オンコロジー/スペシャリティ)によって重視している媒体やポイントも異なります。さらに、デジタルを重要視する年代や、旧来型の情報媒体を信頼する医師も存在します。それがどのように区分されるのかを知れば、情報提供の在り方を変えることができます。
メールの基本所作から関係づくりまで
MRが作成するメールの中には、MRがあまりに医師へ謙遜するあまり、長文で何を依頼しているのか不明瞭な文章を書いてしまいがちです。そこで、本講座ではメールの基本所作から代表的な用語の解説、また新しい医師との距離の詰め方までをコンパクトのお伝えします。
01:「元MR」で「現役の医師」から MR活動のギャップを埋める
医薬品の導入や拡大をしてもらうためには、MRからの情報提供の度に、医師の信頼度を上げる必要があります。しかし、MRと医師との「認識の違い」から、逆に信頼を失う発言や情報の発信をしていたらどうでしょうか。本来、自社の医薬品を使ってもらうための活動が、逆の結果を生むことになっている可能性があります。ただし、その是正のために医師の要望だけを聞けば良い訳ではありません。MRにはMRの立場があるためです。
そこで必要となるのは、「MRの経験」と「医師」の両方に精通している人材からの視点です。医師の視点に立ちながらも、どうすればMR側の要望を医師側にメリットのある形で伝えることができるのか、元MRだからこそ伝えられる内容が、今度の指針となっていきます。
02:我流の情報発信を正すために、 何が「医師の判断」に効くのかを知る
デジタル化が進むと、MRからの情報発信の効果は依然よりもみえづらくなります。この情報は届いているのか?開封はされているが参考にしてくれたのか?果たして最適な誘導はこれで良いのだろうか?対面での効果測定ができないために、MRの悩みは尽きません。
そこで必要なのは実際の医師を相手にした効果的なアプローチの実験でも、分からないからと以前のやり方に戻ることでもありません。何が医師に響いているのか、データを軸にその度合を知ることです。これによって、自身のMR活動の改善点を見つけ出すことができます。
03:「丁寧過ぎて要件が不明瞭なメール」から脱する
MRから医師への情報提供は細心の注意が払われます。薬機法やプロモーションコード、また立場の違いもあり、伝え方がどうしても婉曲的にならざるを得ません。経験の浅いMRであれば尚更です。一方、医師はMRからのメールを、外来や処置のに入る前や、また業務の間に開いています。そのため、失礼がないようにしつつも、医師にとってのメリットが明確に記載されておく必要があります。この勘所を掴むことは実は簡単ではありません。そこで本講義では、簡潔かつ明瞭にメールを記載するための方法をステップごとに解説を行います。
部と時間 | 講義内容 |
第1部 30分 |
元MR医師の考える MRのコミュニケーションの在り⽅ ・MR時代の活動 ・MRから医師になり変わった視点 ・MRから受け取る情報についての考察 ・元MRの視点からMRの情報発信のあり⽅についての考察 |
第2部 30分 |
NPS®調査から読み解く医師の本音 〜ドクター起点で考える情報提供活動とは〜 ・医師の処方に影響を与える因子は? 薬剤NPSに影響を与える体験/エビデンスに影響を与える体験/ 薬剤タイプ別 薬剤NPSに影響を与える体験 ・医師のチャネル志向性の変化 ・医師にとってMRの存在とは? ドクター属性の比較 勤務医/開業医 (医師の本音) |
第3部 30分 |
メールライティング・書き方編 ・MR活動の情報提供とメールの活動場面 MR活動のBtoB活動の違い ・ツールとしてのメールを考える ・ツールの書き方の基本と用語解説 宛先~著名まで8項目を整理する ・MR活用におけるメール活用術 メールディテールによる情報提供/リアルなディテーリング・ 訪問の依頼/Web講演会やウェビナー等の参加依頼/セミナーの 御礼 |
福山 俊彦氏
春日病院副院長
七久保 卓郎氏
執行役員/メディカルビジネス事業部 事業部長/メドクロス 代表取締役
田中 厚志 氏
CMCエクスメディカ
取締役 常務執行役員 学術企画本部 本部長
オンデマンド配信講座
開講日 |
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講義時間 | 90分 |
受講価格 |
45,000円(税込 49,500円) ※申込金5,000円(税込 5,500円)を含みます |
補 足 |
※この講座は、法人窓口の設定により1講座あたりの受講料金が約7割引(12,500円)におさえられる「スタンダードトレーニング」対象です。 |
注意事項 |
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