ウェビナーでのコンバージョン率が低い理由は「オンライン化」でも「プレゼンの技術」でもない。
コンテンツが溢れる今だからこそ、顧客の課題に寄り添ったストーリーで伝える
社会情勢が大きく変化し、商談やセミナーがオンラインで行われることが日常となりました。セミナーをWeb上で開催する「ウェビナー」も、いまやいたるところで開催されています。ウェビナーは受講者にとって、移動や拘束の制限から一部解放されることで、便利・簡易に情報を取得できる利点があります。そのため、今までリアルの場で集合型のセミナーを行ってきた企業が、Web上での情報発信に切り替えたとしても、同じように、あるいは今まで以上に集客を行うことができる場合が多いです。一方で、そもそも情報への関心が低い層が参加していることも少なくありません。もともと関心が低い層を説得し、企業目線で顧客育成を行うことは重要ですが、それ以上に重要なのは、関心が高い「顧客になり得る層」を見極め、焦点を絞って情報を届けることです。
見込顧客の「関心ごと」を理解し、「商材」を結び付ける技術を学ぶ
当然のことながら、受講者はサービスを提供する企業や商材そのものに関心を持っているわけではありません。それぞれの業務やビジネス上の課題に対して、解決方法を探しています。そして、企業が提供するサービスや商材も、本来そのような課題を解決するために生まれていたり、売られていたりします。情報発信の内容は、商材の機能紹介ではなく、その課題解決を中心に組み立てられていなければなりません。セミナーの内容が受講者の課題とズレていたり、「一方的な売込」だと感じたりするのは、その組み立てができていないことが原因です。顔が見えないウェビナーでは、完全視聴のデータが出ても「ながら見」や、ブラウザを開いていただけでまったく聞いていない、ということもあり得ます。集合型のセミナー以上に、コンテンツを作り上げ、見込み顧客を前のめりにさせ、確度高くセールスに紐づけることが重要です。
時間 | 講義内容 |
第1部 約1時間 |
見込顧客の関心ごとと自社商材
・「今すぐ客」と「これから客」 ・顧客の課題を解決するコンテンツ ・顧客の課題と望ましい状態 ・自社製品、サービスの特長 ・考え方、普遍的概念の役割 |
第2部 約1時間 |
ウェビナーの基本
・ライブ配信、オンデマンド配信の特徴と役割、使い分け ・通信(配信)環境、受講環境 ・顔が見えない中でのテクニック(質問、熱量確認など) |
前田 考歩氏
自動車メーカーの販促・CSR事業、映画情報&オンラインチケッティング事業、育児情報アプリ事業、離乳食の定期通販事業など、数々の新規事業・プロジェクトの起業およびプロジェクトマネジメントを経験。現在は(株)フレイ・スリーにて、企業の動画を活用したセールス、マーケティング、採用支援や、インナーコミュニケーションの活性化などのプロジェクトマネジメントを行う。月刊「ブレーン」主催オンライン動画コンテスト「BOVA」では、伝授したメソッドを使って制作した動画が受賞するなど、講座の内容・成果ともに人気を集める。宣伝会議 教育講座登壇実績「BtoB企業のためのセールスコンテンツ活用講座」、「Web動画クリエイター養成講座」、「プロジェクトマネジメント基礎講座」ほか。著書に「予定通り進まないプロジェクトの進め方」、「見通し不安なプロジェクトの切り拓き方」などがある。