シニア市場はいままさに変容しようとしています。これまでシニア向けのビジネスといえば医療や介護といった日常生活をサポートするものが中心でした。一方でいまや「団塊の世代」を筆頭に自立して健康なシニアが増えています。さらに個人金融資産の6割を保持するのがこのシニア層です。多くの企業がこの世代を狙うのはそのためです。ただ、価値観やライフスタイルの変化によって、そこへのアプローチはあまりうまくいっていないのが現状です。さらに多くの企業が頭を悩ませるのは定年退職など環境の変化によって同一人物でもニーズが変わることです。そこで宣伝会議では価値観やメディアとの接点などセグメントに応じたアプローチへ落とし込むノウハウを学ぶ「シニア消費を生み出すためのマーケティング講座」を開講します。
広告主企業のマーケティング、宣伝、販促、Webのご担当の方。広告会社や広告関連会社の営業、企画のご担当の方。
時間 | 講義内容 |
10:00〜12:00 |
超高齢者市場の全体像と攻略の切り口
・超高齢者市場の動向と特徴 ・マーケットの特徴 ・シニアへのアプローチとコミュニケーションのポイント ・高齢者を理解するための6つのキーワード |
13:00~15:00 |
シニア女性に届くコンテンツ開発
・ベースになるのは信頼 ・シニアを一括りにしない ・シニア女性のインサイトを知る ・魅力あるコンテンツを作る |
15:20~17:20 |
クリエイティブの判断基準
・デザインのチェックポイント ・適切な書体を選ぶ ・文字と背景の関係 ・情報量が多い場合の注意 ・構成要素について ・ピクトグラム、表、図、地図の見せ方 ・色弱者への配慮 |
斉藤 徹氏
株式会社電通 電通総研 研究主幹 電通シニアプロジェクト代表
1982年西武百貨店入社。経営企画、流通産業研究所、パルコを経て97年電通入社。高齢社会・高齢者研究、高齢社会における事業開発からシニア向け商品開発、施設開発、イベント・プロデュースまで幅広く高齢者関連ビジネスに関わる。著書に『団塊マーケティング』(07年、共著、電通)、『発達科学入門3』(12年、共著、東京大学出版会)、『吉祥寺が「いま一番住みたい街」になった理由』(13年、ぶんしん出版)、『超高齢社会マーケティング』(14年、編著、ダイヤモンド社)など。
後藤 昭人氏
株式会社ハルメクホールディングス
法人営業部 部長
関西学院大学卒業。クレジットカード会社、コールセンター運営会社を経て、2013年にハルメクの前身会社である「いきいき」に、広告営業部門の責任者として入社。雑誌不調の中、グループ会社以外からの広告売上を4倍以上に伸ばす中、様々な企業のシニア女性向けプロモーションを支援。途中、アライアンス部門を兼務し、現在は広報PRを兼務。2019年1月に、兄弟会社であったハルメクと全国通販の広告部門が統合され、ハルメクホールディングスにて両社の広告営業部門を統括中。
井上 滋樹氏
九州大学 大学院芸術工学研究院
教授
九州大学大学院 芸術工学府にて博士号取得。CC局情報デザイン1部長、米国IHCDフェロー、マサチューセッツ工科大学(MIT)客員研究員、博報堂ダイバーシティ
デザイン所長等を経て2009年6月より現職。専門は、多様な生活者へのデザインの評価方法の研究、および、文字、グラフイック、商品、空間のデザイン制作・監修業務を担当。15年カンヌライオンズヘルス部門審査員。著書に「いい考えがやってくる」(日本経済新聞出版社)「ユニバーサルサービス~すべての人が響きあう社会へ」(岩波書店)、「ユニバーサルを創る~ソーシャル・インクルージョン」(岩波書店)ほか。