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広告に物語を描き出す「音楽」の力と効果

東海道新幹線の新チャイム誕生の背景には「会う」という価値

  • 野﨑賢一さん(電通zero)

2023年7月、東海道新幹線の車内チャイムが20年ぶりに刷新された。新たにチャイムに起用された楽曲は『会いにいこう』。なぜ、そしてどのように新チャイムが生まれたのだろうか。

時代を超えても変わらない「会う」ことの価値を曲に

2003年の品川駅(新幹線)の開通キャンペーンの際から、東海道新幹線のチャイムに使われてきたTOKIOの『AMBITIOUSJAPAN!』。広く愛された名曲からバトンを受け取り、2023年7月から新たにチャイムに起用されたのが、楽曲『会いにいこう』だ。

この曲は、元は23年2月から展開されているJR東海による東海道新幹線のキャンペーンの一環で制作された。CMソングとしてつくられた楽曲が、チャイムとしても使用された形となっている。企画や『会いにいこう』の作詞を担当したのは、電通zeroのクリエーティブディレクター/CMプランナーの野﨑賢一さん。そもそもの「会いにいこう」キャンペーンが始まった経緯をこう話す。「2022年の夏頃にJR東海さんからオリエンがあり、コロナ禍を経た時代に改めて会いに行く価値を伝え、主にビジネスパーソンの需要を掘り起こしたい、という課題を伺いました。

JR東海さんは、これまで広告などでも一貫して『会う』ことの価値を大切にしてきた企業。『時代が変わっても会いに行く価値は変わらないし、それをずっと支えるのが私たちの役目』だと考えていらっしゃいます。改めて、それを伝えたいとお話をいただきました」。当初はチャイムに関する話はなく、CMのみのオリエンだった。そこから野﨑さんが考えたのは、「新幹線で誰かに会いに行く時の根源的なワクワクする気持ちを歌で表現して伝える」という方針だ。

「コロナ後はいろんなことが変わるかもしれない。でもその時に必要なのは、当たり前になってしまっていた、大切なものを再確認することだと思いました。...

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広告に物語を描き出す「音楽」の力と効果

近年、音楽やアーティストのパワーを味方につけた広告展開がより一層増えています。テレビCMにおける楽曲タイアップなどは以前から存在していたものの、Webコンテンツなども含めて有名無名を問わず一歩踏み込んだブランドと音楽の融合が進んでいます。そんなこだわりを持つ企業・ブランドは広告における音楽表現をどのように位置付け、クリエイターとアーティストたちは形にしてきたのか。さらに今回は、名作CM楽曲の数々を各自の視点で振り返りプレイリストとしてセレクト。広告のつくり手だけでなく映像監督、音楽プロデューサー、作曲家など、あらゆる立場から「音楽」の力と効果を検証していきます。