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見る人のモーメントを捉える映像表現

進化、浸透するデジタルサイネージのいま

交通広告のなかで、アナログ広告の媒体数や広告費に「追いつき追い越せ」の勢いで迫るデジタルサイネージ。鉄道系媒体社の3社にデジタルサイネージのいまを聞いた。

JR東日本の「まど上ビジョン」に出稿されたサントリーホールディングス「プレミアムボス」の「休み方改革」。

アナログからデジタルへ

毎日の通勤途中の至るところで目にする交通広告。私たちの生活導線上に根を張るように展開されているこの広告媒体は、いままさに、駅ポスターや車体広告、窓張りステッカーなどの"アナログ"から、駅構内や車内のサイネージに代表される"デジタル"への過渡期にある。

首都圏の鉄道利用者の約7割が利用するJR東日本では、2018年の交通広告の売り上げのうち、29.4%をデジタルサイネージが占め、その割合は年々増加しているという。東京メトロではすでに、保有する車体の約9割にデジタルサイネージを搭載。今後10割を目指すとしている。また東急電鉄でも、今年4月末に運用を開始して以降ほぼ満稿状態を維持している、田園都市線渋谷駅地下の巨大LEDビジョン「ビッグサイネージプレミアム」など、デジタルサイネージの新規開発や導入に力を入れている。

交通広告の強みは、定期利用者が多く、日常的かつ反復的に広告との接触機会を設けられること。任意のエリアで展開できるほか、エリアを指定することにより、ターゲティングも可能だ。

「ショッピングエリア付近の駅で広告を掲出することで、買い物行動の直前で商品と接触する機会を作り、購買の一押しをすることもできます。それに加えてデジタルサイネージでは、朝はコーヒーの広告、昼は健康飲料、夜はアルコール飲料、というように、時間帯に合わせた広告表現ができるのがさらなる強みになっています」(ジェイアール東日本企画 交通媒体本部 デジタルサイネージ推進センター長 山本孝さん)

また東急エージェンシー 戦略事業本部 東急OOHメディア局メディア部スーパーバイザー 由井永幸さんは、「他社媒体との連携もしやすくなりました。例えば掲出日時と時刻を合わせて設定しておけば、1社で掲出するよりも広いエリアをその広告の世界感に包みこむことができますし、視認性も各段に上がっています」と話す。

電車内のどこでも見えるように

デジタルサイネージの母数の増加に伴い、車内サイネージも増えている。2002年にジェイアール東日本企画が、車内デジタルサイネージの先駆けとしてJR東日本の各主要路線で導入を開始した、ドアの上の2画面のサイネージ「トレインチャンネル」は、15年より車両中ごろの窓の上に位置する3画面の「まど上チャンネル」に派生。東急電鉄各路線にも、3画面の「TOQまど上ビジョン」として搭載されている。

2画面だったのが、3画面になったことで、クリエイティブの幅は大きく広がった。両端の2画面で写真を、中央でコピーや商品名を見せるなど、クリエイティブの表現の幅が広がっている。加えて、東京メトロの銀座線限定で、ドア横に設置された「Ginza Retro Vision」や、車両の連結部分の「サイドチャンネル」(JR東日本)や「TOQ連結ビジョン」(東急電鉄)など、車内のどこにいても、デジタルサイネージの動画広告が目に入る状況作りが各社で進められている …

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見る人のモーメントを捉える映像表現

この1年くらいの間に、駅や電車、施設内にはサイネージが急増、家のテレビやスマートフォン以外でも映像を目にすることが当たり前になってきました。それに伴い、最近ではテレビCM、バンパー動画、SNS用の動画というように、映像をメディアやデバイスに合わせて新たに制作したり、編集することも増えていると聞きます。さらにはバンパー広告を専門とする会社が誕生し、スタートアップ向けのテレビCM出稿サービスが生まれたり、ビデオグラファーという新しい肩書を持つ人たちも登場。まさにいま、広告の映像を取り巻く環境や制作の体制が大きく変わりつつあります。そこで今号では、CMや動画に関連する新しい動きを捉えると同時に、映像において新たなる試みに挑んだクリエイティブを紹介します。CMにとどまらず、多様な動画の活用に向かう現在、そしてこれからの映像表現を考える上で何が求められるているのかを考えていきたいと思います。

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