デザインの見方

アーヴィング・ペンの緻密さ!構図!光!

  • 浜辺明弘

浜辺さんが入社直後に出会ったアーヴィング・ペン『PASSAGE』。
幾度となく見た形跡が、貼り付いた付箋と本の色味から見受けられる。

「広告の仕事がしたい」。そう思い、金沢から東京に出たのは24歳のときでした。大学でグラフィックデザインを学んだものの、広告には興味がなく、就職も決まらず、目的もなく大学院に通っていました。同級生や後輩が広告会社に入って面白い仕事をしているのを見て、広告が気になり出し…。そして大貫卓也さんが連発する話題作を見て、広告ってデザインだけじゃない、アイデアも大切なんだということに気づかされました。そう思ったら、自分の中で広告に対する想いが加速して…。とにかく広告をやりたいと、就職先も決めず、東京に出てきてしまいました。幸運なことに、いまの会社ウォッチに就職することができ、そこで僕の広告デザイナー人生が始まりました。

入社後は、博報堂 アートディレクター 高橋コージさんの下でデザインをしていました。高橋さんの仕事を間近で見て、大きな刺激を受けていた頃に出会ったのが、アーヴィング・ペンの写真集『PASSAGE』です。実は大学時代、写真には一切興味が無く、写真集なんてあまり見たことが無かった。でも、高橋さんの下で仕事を始めてみると、自分にはあまり武器がないことを痛感。もっといろいろと身に付けなくてはいけないと思い、手始めに会社にあるデザインの本や写真集を片っ端から読んでみようと決めました。

アーヴィング・ペンといえばポートレートやファッションフォトグラフィーで知られていますが …

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