釣りの映像といえば、雄大な自然と釣り人を描くことが多い。そんなイメージを大きく覆す極彩色の派手なビジュアルで釣りを描いたのは、kazeproとエンライトメントのチームだ。

イメージラフ案
どこを切りとっても目に留まる力強い映像
極彩色のカラフルな映像にアップテンポな音楽。モーショングラフィックを駆使し、音楽のテンポに合わせて、リール、ウエア、ルアー、釣りする人が次々と重ねられていく。あまりのテンポの良さについつい最後まで見てしまうインパクトがある映像だ。
この映像を制作したのは、kazeproと同社の顧問であるアーティスト ヒロ杉山さん率いるエンライトメントのメンバーによるチーム。クライアントからオリエンを受けたkazepro 横地かおりさんは「釣りを経験したことのない若い人にも、釣りをライフスタイルに新しいアクティビティとして取り入れて欲しいというお題でした。常に新しい表現を探求し続け、その手法も多岐にわたるエンライトメントを今回のクリエイターとしてアサインしました」と話す。
制作を担当したエンライトメント 峯山裕太郎さんはストリートカルチャーから発想を膨らませていった。「ファッションに敏感な若者の間では、ストリートカルチャーが人気です。DAIWAブランドのファッション性の高さや、ルアー、ジャケットなどに用いられている派手な色は、ストリートカルチャーと相性が良いのでは、と思いました。加えて、ファッションアイテムとしてのフィッシングベストの流行など、釣りブームが来つつあるのも肌で感じていました」。
そこで、映像はストリートカルチャーを意識したものに仕上げられている。アップテンポな音楽とスピード感のあるカラフルな映像は見る人を飽きさせない。
「映像のどこを切り取っても、インパクトのある絵であること」を意識して制作したと峯山さん。「最初、背景は青やピンクの単色を使っていました。しかし、映像を止めたときの印象が弱かった。釣り人をコラージュで描いた絵を加えるなど、一枚絵としての力を強めています。映像を少し進めては止めるを繰り返し、一瞬ごとの絵の強さを確認しながら、制作を進めました」。
「自身がかっこいと考えるものを最後まで追求することができました」と話す峯山さん。エンライトメントならではの世界観が表現されたものに仕上がっている。「若い人だけでなく、多くの人にこの映像を見て欲しいです。そして『釣りってかっこいい』『最近釣りって流行っているよね』と感じてもらえればうれしいです」。

クリエイティブリレーで、制作されたムービーは、DAIWAのYouTube公式チャンネルで随時公開されます。

kazepro
クリエイティブ・プロデュースに特化したクリエイティブエージェンシー。コミュニケーション全体を設計した上で、課題に応じて必要なクリエイティブを提供。ロゴ開発から、広告、Web、イベントまで、社内外を問わず最高のパフォーマンスができるチームを結成し、アイデアを実現する。

エンライトメント
ヒロ杉山が中心となり結成したクリエイティブユニット。ファインアートの世界では国内外の展覧会で作品を発表する一方、グラフィックデザイン、広告など幅広いジャンルで独創的な作品を発表しつづけている。1994年よりVJとしても活動し、国内外問わずビッグ・アーティストと共演し、海外パーティ、ビッグフェス、アート・ショウにも数多く参加している。
- 企画制作/kazepro+エンライトメント
- CPR/嶋明良、横地かおり
- CD/ヒロ杉山
- ディレクター/峯山祐太郎