プランナー・クリエイターに求められる「売り」へつなげる意識とスキル

広告もセールスプロモーションも最終目的は一緒 今こそ行動を促す総合的なブランド体験を

  • 津田 裕氏(Droga5 Tokyo)

総合コンサルティングファームであるアクセンチュアの中で、顧客起点でのビジネス変革に取り組むアクセンチュア ソング。彼らは、「売り」につながる提案について、どのように考えているのだろうか。傘下のクリエイティブエージェンシーであるDroga5の津田 裕氏に聞いた。

アクセンチュア ソング傘下のクリエイティブエージェンシー・Droga5は、2021年に東京オフィスを開設して以来、「ブランドの存在意義や提供価値を言語化し、一貫性のあるクリエイティブアクションにつなげていく」ことに重きを置いて活動してきました。私が同組織に参画したのは2023年12月。この場所であれば、広告やイベント、キャンペーンといった手法にとらわれない提案で、クライアントの本質的な課題を解決できるのではないかと思ったのが入社のきっかけです。

ビジネスのゴールを再確認 質の高い認知が売上につながる

入ってみて改めて感じるのは、自分たちの提案が必ずターゲットに対して何かしらのアクションを促す必要があるということ。クリエイティブとしてのアウトプット一つとっても、それがどう「アクティベーション=行動喚起」につながっているのかが明らかになっていることが理想だと思っています。

それは、クライアントから「認知を獲得できる提案がほしい」と相談が…

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プランナー・クリエイターに求められる「売り」へつなげる意識とスキル

「認知だけでは売れない」と言われる時代。モノにあふれ、生活者との接点やメディアも多様化していくに伴って「知ってもらう」ことがストレートに売れることにはつながりづらくなりました。そこで再注目されているのが「アクティベーション」という概念です。「認知」獲得のその先、ミッドファネルの態度変容、さらにロウワーファネルのコンバージョンまで、消費者の行動を具体的に喚起するプランニングが求められるようになっています。これに伴い、「認知」獲得に主眼を置いていた広告クリエイター、PRプランナーの仕事や役割も変化しつつあるのではないでしょうか。
一方で、「販促」施策だけでも売れにくくなっているのも事実です。プランナーには、ブランドコミュニケーションで培ったブランドイメージや世界観をしっかりと売り場やキャンペーンにも落とし込み、両者に齟齬がないように一貫した統合プランニングが求められています。
ともすれば、「広告」と「販促」の垣根が曖昧になっていると言われるのも、どちらか片方だけではモノが売れなくなっているからだと考えられないでしょうか。本特集では、認知獲得に長けてきた広告会社、PR会社、クリエイティブエージェンシーと、販促やアクティベーションを得意とする企画制作会社に取材。今だからこそプランナー、クリエイターに求められる「売り」への意識とスキルについての意見を聞きました。