プランナー・クリエイターに求められる「売り」へつなげる意識とスキル

クリエイティブ組織に新設した「売り」に向き合う部門 これから求められるのは「戦略CD」

  • 半谷彰浩氏、森 宜久氏(大広)

大広が2024年4月に新設したのは「ブランデッドダイレクト局」という部門。名前の通り、ブランドコミュニケーションとダイレクトマーケティングを統合し、一気通貫でクリエイティブを企画・制作することを担う。まさに「売り」への意識が求められる同部門では、認知から購買、その先のCRMまで、フルファネルで対応できるクリエイティブディレクターの育成を進めているという。

“買いたい”気持ちをつくるのは広告クリエイターの役割

半谷:大広では2024年4月、クリエイティブを司る組織・CXデザイン本部の傘下にブランデッドダイレクト局を設立しました。新しくできたこのブランデッドダイレクト局の役割は、生活者を「買いたい」気持ちにさせるクリエイティブを生み出すこと。広告クリエイティブの本質的な目的である「行動変容を促すこと」や「売りまで繋げること」を、とことん追求する部門です。

森:ブランデッドダイレクトとは、その名の通り、企業のブランドコミュニケーションとダイレクトマーケティングを掛け合わせた言葉。マーケティングファネルの上流を指す認知獲得を目的としたブランドコミュニケーション領域と、下流を指す購買以降のダイレクトマーケティング領域を統合し、“ブランド認知→顧客獲得→CRM”のフルファネル一気通貫でクリエイティブを制作します。認知から購買、そしてCRMまでクリエイティブでクライアントの課題を解決することが求められる分、…

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プランナー・クリエイターに求められる「売り」へつなげる意識とスキル

「認知だけでは売れない」と言われる時代。モノにあふれ、生活者との接点やメディアも多様化していくに伴って「知ってもらう」ことがストレートに売れることにはつながりづらくなりました。そこで再注目されているのが「アクティベーション」という概念です。「認知」獲得のその先、ミッドファネルの態度変容、さらにロウワーファネルのコンバージョンまで、消費者の行動を具体的に喚起するプランニングが求められるようになっています。これに伴い、「認知」獲得に主眼を置いていた広告クリエイター、PRプランナーの仕事や役割も変化しつつあるのではないでしょうか。
一方で、「販促」施策だけでも売れにくくなっているのも事実です。プランナーには、ブランドコミュニケーションで培ったブランドイメージや世界観をしっかりと売り場やキャンペーンにも落とし込み、両者に齟齬がないように一貫した統合プランニングが求められています。
ともすれば、「広告」と「販促」の垣根が曖昧になっていると言われるのも、どちらか片方だけではモノが売れなくなっているからだと考えられないでしょうか。本特集では、認知獲得に長けてきた広告会社、PR会社、クリエイティブエージェンシーと、販促やアクティベーションを得意とする企画制作会社に取材。今だからこそプランナー、クリエイターに求められる「売り」への意識とスキルについての意見を聞きました。

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