プランナー・クリエイターに求められる「売り」へつなげる意識とスキル

購買を超えてファン化まで促せるか 必要性高まるオンオフ統合のプランニング力

  • 一寸木知佳氏(ADKクリエイティブ・ワン)

ファンづくりを促す企画も「売り」に繋がるとして、販促やアクティベーションだと捉えられることが増えた。実際にADKクリエイティブ・ワンに2025年1月1日付で設立される新組織「デジタル&アクティベーション・プロデュース本部」もブランドのファンを育成することで「売り」を創ることが目的の1つ。そんな中で求められるのは、オンオフ統合かつフルファネルでコミュニケーションを設計できるクリエイターだ。

ADKクリエイティブ・ワンでは2025年1月1日からデジタル&アクティベーション・プロデュース本部という部署が立ち上がります。部署名から考えても、「生活者の行動変容を促す」ことやアクティベーションという言葉の重要性が当社としても高まっていることの表れだと思っています。

買うきっかけづくりに留まらないアクティベーションの概念

アクティベーションと聞くと、マーケティングファネルで言うところの認知の先、購買周辺の生活者に対するアプローチを指すことが多いかもしれません。

しかし、私が考えているアクティベーションとは、セールスプロモーションという枠組みを超えて、顧客の行動変容を促すアプローチすべてを指します。認知から購買、そしてファン化までの各段階すべてにおいて、行動のきっかけを与えるものというイメージです。生活者が次のフェーズに…

この記事の続きを読むには定期購読にご登録ください

月額

1,000

円で約

3,000

記事が読み放題!

この記事をシェア

この記事が含まれる特集

プランナー・クリエイターに求められる「売り」へつなげる意識とスキル

「認知だけでは売れない」と言われる時代。モノにあふれ、生活者との接点やメディアも多様化していくに伴って「知ってもらう」ことがストレートに売れることにはつながりづらくなりました。そこで再注目されているのが「アクティベーション」という概念です。「認知」獲得のその先、ミッドファネルの態度変容、さらにロウワーファネルのコンバージョンまで、消費者の行動を具体的に喚起するプランニングが求められるようになっています。これに伴い、「認知」獲得に主眼を置いていた広告クリエイター、PRプランナーの仕事や役割も変化しつつあるのではないでしょうか。
一方で、「販促」施策だけでも売れにくくなっているのも事実です。プランナーには、ブランドコミュニケーションで培ったブランドイメージや世界観をしっかりと売り場やキャンペーンにも落とし込み、両者に齟齬がないように一貫した統合プランニングが求められています。
ともすれば、「広告」と「販促」の垣根が曖昧になっていると言われるのも、どちらか片方だけではモノが売れなくなっているからだと考えられないでしょうか。本特集では、認知獲得に長けてきた広告会社、PR会社、クリエイティブエージェンシーと、販促やアクティベーションを得意とする企画制作会社に取材。今だからこそプランナー、クリエイターに求められる「売り」への意識とスキルについての意見を聞きました。

記事一覧

MEET US ON