読売新聞記者、PR会社を経て活動する岡本純子氏による米国からのレポート。現地取材により、PRの現場で起きているパラダイムシフトを解説していきます。今回は広報発のコンテンツのビジュアル化の流れをレポートします。
アメリカのPR・マーケティング関係者に話を聞くと、キーワードとして必ず出てくるのが「ソーシャル」「ビジュアル」、そして「ストーリーテリング」の3つの言葉だ。前号では「ソーシャル時代のPRのあり方」について取り上げたが、今回は「ビジュアル」がテーマ。情報が氾濫するこの時代、長々とした文章よりは、視覚的に、直感的に、瞬時に理解でき、メディアのみならず、生活者にも分かりやすいビジュアルコンテンツがもてはやされている。PRプロフェッショナルのための「ビジュアルコンテンツのつくり方」をアメリカの最新事例などを交えて、“ビジュアルに”ご紹介しよう。
リリースに写真・ビデオを統合
すでに100年以上の歴史を持つプレスリリースだが、ネット時代の到来とともに、これまでの文字ベースのものだけではなく、写真やビデオなどのビジュアルコンテンツを統合した「マルチメディアプレスリリース」が登場し、注目を集めている。
米国のリリース配信会社PR News wireの調べによると、プレスリリースは文字ベースだけのときよりも、写真を入れると約2倍に、ビデオや写真などマルチメディア化すると約6倍に、さらにキャンペーンマイクロサイトを含めると約50倍見られる確率が高まったという …