SDGs実践! 経営変化と企業コミュニケーション

視聴者の行動変容が目的のキャンペーン 番組とのタッチポイント増やす工夫も

持続可能な開発を支援するメディアは、SDGsをどう取り扱っているか。2020年末にSDGsメディア・コンパクトに加盟し、改めてSDGsの達成に資する意思表明をしたNHKに、その後の施策について話を聞いた。

インタビュー/NHK・SDGsキャンペーン「未来へ17アクション」プロデューサー 北生大介氏、NHK編成局編成センター副部長 石川 慶氏

NHK・SDGsキャンペーン「未来へ17アクション」のトップぺ―ジ。

北生大介氏は2021年1月にスタートしたSDGsキャンペーン「未来へ17アクション」を担当している。NHK全体としては、多様性への取り組み(字幕放送・解説放送などのサービス拡充)、環境経営(再エネの使用など)も行っているが、「NHKは放送局なので放送番組を中心に、さらにNHKプラスやウェブコンテンツなどデジタル展開とともに、SDGsに取り組みます。その取り組みを紹介していくのが、『未来へ17アクション』です」。

ここ半年で急速に浸透

キャンペーン立ち上げに伴い、特設サイトを開設。NHKの強み、それはSDGsの17のゴールそれぞれに連動させられるバリエーション豊かな番組コンテンツを持っていること。それゆえ、特設サイトはそのキュレーションとしての役割を担っている。「例えば、(アイドルグループA.B.C-ZがMCを務める)『A.B.C-Z 今夜はJ's倶楽部』は(この機会に)自発的にSDGsコーナーを始めました」。一方、『バリバラ』など、もともとジェンダーや障がいなどのテーマを取り扱う番組もキュレーションの対象となっている。

「キャンペーンが立ち上がって以降に番組側から『このキャンペーンってどういうことをやりますか?』と声を掛けてもらうこともありましたし、こちらから、『例えばフードロスをテーマにやってみませんか?』と声掛けをすることもありました」。

2015年の国連の採択以降、ここ半年のメディア界隈のSDGs浸透は...

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SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)やESG(環境・社会・ガバナンス)に対するステークホルダーの関心が高まっています。こうした変化を受け、企業は環境・社会問題の解決と利益追求の両立、サステナビリティを前提にした成長が求められています。上辺だけの取り組み・発信は、批判されるリスクもある中で、企業の姿勢や長期的な施策をいかに発信していけばいいのか。社内外のコミュニケーションのあり方を考えていきます。