理念 転換期を乗り越えるコミュニケーション

CO2排出量を商品別に公開 サステナブルを軸としたオールバーズのシューズ

  • 蓑輪光浩氏(Marketing Director)

サステナブルな素材と快適さにこだわるシューズブランド、オールバーズ。雑誌『TIME』が「世界で最も快適な靴」と商品を称し、レオナルド・ディカプリオが出資するなど、共感を呼んでいる同ブランドは、随所で自らの使命や姿勢を発信している。

投資家であり、アンバサダーでもあるレオナルド・ディカプリオは、PRビデオにも出演。「素材にこだわるってどういう意味なんだろうか?」と問いかける。

オールバーズ

広報体制:マーケティング全般を1人で担当。外部パートナーとしてコスモ・コミュニケーションズやデザイナー、コピーライターが協力。

ウールやユーカリの木、サトウキビなど自然素材を生地やソールに使い、ペットボトルから靴ひもをつくるなど、環境への負荷を減らした履き心地のいいシューズを追求する「オールバーズ」。2016年に元サッカー代表選手のティム・ブラウン氏とバイオテクノロジーの専門家ジョーイ・ズウィリンジャー氏が創業し、これまで約200億円以上の資金を調達。シンプルで無駄のないデザインのシューズは、オバマ元大統領やグーグル共同創業者のラリー・ペイジ、俳優のアシュトン・カッチャーなど著名人も愛用する。

ミッションは「世界初のサステナブルなライフスタイルブランドを目指す」。いいプロダクトであり、サステナブルであることを軸に、フットウェアに続きアパレルなどのラインアップも拡大中だ。現在35カ国で購入でき実店舗は22店。日本では2020年1月原宿に1号店がオープン。4月にECをスタートした。

「サステナブルな商品を購入しますか?」と問いかける調査を3月に同社で行ったところ、米・英では7割が「はい」と回答したのに対し、日本では3割にとどまった。だが、リアル店舗で一番売り上げているのは日本という結果に。「コロナの影響で、ライフスタイルも変わり、日本においてもサステナブルという言葉が普段から使われる時代になってきたと感じています。口に入れるものの産地を気にするように、身に着けるものへの意識も変わっていくと思います」とMarketing Directorの蓑輪光浩氏は話す。

自分たちは完璧じゃない

オールバーズの社内でよく使われている言葉には、先述のミッションや同社のカルチャーが表れている...

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先が読めない不確実な経済状況の中で、ビジネスモデルの再構築を迫られている企業もあります。そうした転換期に、従業員の心をひとつにする拠りどころとなるのが、企業理念です。社会から本当に必要とされているのか。何のために存在するのか。企業の存在意義を定めた理念が、組織の隅々まで行き渡るようにするために、広報担当者はどんなことができるのでしょうか。

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