採用広報の最前線

人事出身の広報責任者が考える人事と広報の連携の必要性とは

  • 深尾奈美氏(日本特殊陶業)、冨永冴季氏(ブロードマインド)

「採用広報」の難しさのひとつに人事部門と広報部門などの異なる部門間の連携が考えられる。人事部門で採用業務に携わった経験を持つ広報責任者の2名に、人事と広報の連携の重要性について考えを聞いた。

─採用広報の体制について教えてください。

深尾:採用活動の実務を担っている人事部門と、企業広報活動を担うコーポレートコミュニケーション室が連携しながら採用広報に取り組んでいます。採用者数を目標値に置いているのは人事部門で、コーポレートコミュニケーション室では様々なステークホルダーに企業メッセージを届ける役割を担う中、その中でも優先事項として学生をはじめとする求職者に対して企業の方針や姿勢、存在意義や提供価値などを発信し、当社を認知・理解してもらうためのコミュニケーション活動を行っています。

私はこれまで15年ほど人事として人財戦略、採用、育成、組織開発などを経験し、当社でも最初は人事部門に入社をしました。当社は名古屋に本社を置く企業ですが、採用活動はグローバルに、かつ国内においても日本全体で行っています。採用活動に携わる中で、東海圏では認知も応募も多いにもかかわらず、ほかの地域では東海圏と比べて圧倒的に応募者が少なく、認知度が全く異なることを目のあたりにしました。

今後、当社が事業のポートフォリオ転換を進めていく中で、イノベーションを推進していくことが重要であり、東海圏だけではなく全国、そして世界での認知・理解を高めていく必要があると考えました。…

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採用広報の最前線

企業の成長に不可欠な「人材の確保」。人手不足の時代においては、広報部門が人事部門と連携し採用を支援していく活動が重要になっています。では、どのように求職者との関係を構築していけばよいのでしょうか。オウンドメディアやメディアリレーションを通じて、求職者に企業の魅力を知ってもらう取り組み、採用ミスマッチを防ぐ表現の工夫、職場の雰囲気が伝わるコンテンツ、時代に即した新人事制度のアピール、さらには危機管理広報まで、広報視点を活かした採用支援についてレポートします。

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