企業のコンテンツ戦略とオウンドメディア入門

SNS・イベントと広報誌が連動 誌面を通じた寄付額も500万増

日本赤十字社は全国の支部ごとに広報活動を展開しており、広報誌制作もそのひとつ。東京都支部では2014年、タブロイド判から現在の冊子形態にリニューアルした。2016年からSNSやイベント連動も強化し、誌面経由の寄付額も増加しつつある。

    日本赤十字社 東京都支部『NT』
    発行開始年/部数など 2014年リニューアル/約7万3000部・年4回
    展開メディア 雑誌・Facebookページ・ラウンジ
    担当部署 総務部企画課(4人)
    制作体制 担当職員4人のほか、外部のライターやデザイナーとともに制作。都内の各施設に勤務する編集委員も毎号、編集会議に参加し意見を交わす。写真はプロの写真家らのボランティア協力により撮影されている。

    定番企画・人気企画

    世界のために、できること(国際活動の特集)
    (2016年秋号)

    行け!OLレポーターオカモト☆
    日赤とつげきレポ(連載)

    ONE STEP(学生ボランティアが登場)
    (連載)

日本赤十字社 東京都支部が年4回発行する広報誌『NT』は寄付者のほか、都内3カ所の病院や新宿区の血液センター、14カ所の献血ルームで配布されている。毎号32ページの誌面で赤十字の活動を広く伝えており、最近では「輸血と献血」「熊本地震災害と赤十字」といった特集を組んだ。

2014年に誌面リニューアルを手がけた企画課長の本多貴久氏は「発行の目的は日赤のブランディング。知名度はあるものの、若年層に実態が広く知られていない点が課題」と説明する。「同様の活動に携わる団体が増えた今、支援者が納得いく形で赤十字を選択してもらうためのツールにしたい」という思いが誌面刷新の原動力となった。

編集・制作にあたっては、企画課の担当者4人のほか都内の各施設からスタッフが会議に参加する。十数人の編集委員が持ち寄った意見を誌面に反映したり、時には現場レポートを執筆したりしてもらうことも。「企画段階から参加することで、各々の現場で広報誌の存在が周知され取材もしやすくなった。いい循環につながっています」 ...

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