急成長するスタートアップのマーケティングは、認知拡大だけでは不十分だ。タイミー 執行役員CMOの中川祥一氏は、事業KPIであるマッチング数最大化を牽引する存在として、同社のマーケティング組織を率いている。広告会社出身で、JapanTaxi、メルカリ/メルペイを経てきた中川氏が語る、スタートアップマーケティングの「現在地」とは。

タイミー
執行役員CMO
中川祥一氏
大学卒業後、ADKへ入社。デジタル領域およびテレビCMを中心とするマス領域のプランナー/データアナリストとして従事。その後、JapanTaxi(当時)、メルカリ/メルペイを経て、2020年3月にタイミーに入社し、働き手・事業者双方のマーケティングを統括。
マーケティング領域の曖昧さが役割の期待値へのズレに
―産業界、あるいは社会におけるマーケティングの捉え方はどう変化してきたと考えますか。
これまでスタートアップを中心にキャリアを積んできた私の経験から言うと、マーケティングのフレームワークやHOWは、もはやコモディティ化していると感じています。…